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番外編:リオ・デ・ジャネイロ旅行記 ファベーラ訪問

 ひろみちゃんの希望もあり、ガイドのエランさんがファベーラの出身で、しかもお友達がファヴェーラ見学ツアーのガイドをされているとのことでサンタ・マルタというファベーラを見学することもできました。私も行くまで知らなかったのですが、こちらはマイケル・ジャクソンの『They Don’t Care About Us.』のPV撮影が行われたところでもあります。私もビデオを見て「あ〜これか!」とやっと合点がいった次第でした。
 エランさんは「ここはそんなに危ないところでもないから大丈夫」と言ってましたが、それでも周辺の雰囲気はやはり我々のアパートがあるコパカバーナとは違います。他のファベーラの例に漏れずこちらも急峻な斜面に張りつくような形で住宅が立ち並んでいます。ケーブルカーでまず上の方に運んでもらって、坂を下る格好で中を見学させてもらいました。途中もちろん、マイケル・ジャクソンの銅像が立っている広場も通ります。迷路のような路地を案内してもらいながら写真を撮り歩きました。途中、撮影禁止のところもガイドさんが指示してくださいました。我々が行った限りでは危険を感じるようなことはありませんでした。思い出作りに中にある美容院で散髪もしていただきました。
 ファベーラの風景というのはお土産なんかにも数多く描かれており、コルコバードやポン・ヂ・アスーカルと並んでリオデジャネイロを象徴するものになっていると感じました。我が地元フィリピンでもブラジルのファベーラに触発されて住宅をペイントしたりしているようです。(参考:Benguet houses painted à la Favela ready to attract tourists)余談ですが私の経験ではセブで遊んだおカマちゃんに「実家に遊びに来い」とお呼ばれされるがままに夜間、タリサイにあるゲットーの中の彼女の実家に連れて行かれた時の方がガクブル感はありました。フィリピン、ヤバさでは結構いい線いくんじゃないですかね。

 最後に夜の街番外編ということで、『世界風俗トーク|リオデジャネイロのボアッチに行ったけどトラブルにあったよ 気をつけなはれや!』の記事を拝見してタイのテーメー・カフェのような男女が出会う店「MAB’S」がコパカバーナにあると知り、とりあえず行ってきました。タイのテーメー、マニラのL.A. CAFE、リオのMAB’S。私もなかなか好きだなと自分でも思わずにおられません。場所はコパカバーナビーチ沿いの一番北の方、アトランチカ通りとプリンセーザ・イザベウ通りがぶつかるあたりにあるのですが、アパートから歩いて行ける距離だったのでテクテク歩いて行きました。『世界風俗トーク』の案内によればこの辺りにはボアッチといわれるジャンルのちょっと怪しげなお店もあるようです。(ボアッチも行ってみたかったのですが、今回は資金と時間不足で断念しました。)確かに全体的に上品なコパカーバーナ地区でもこのあたりには少々怪しい雰囲気が漂っています。私が行ったのはオリンピック期間中でMAB’Sの真ん前にはビーチバレーの会場があり、M4を持った兵隊が辻々に立っているような中だったからたまたま安全に歩いて行けたのかもしれません。
 ともあれ地図をたよりにMAB’S付近まで。私が行ったのは9時ごろでしたが付近に行くともう立っている人がちらほらいて前を歩くと声をかけてきてくれます。ちょうど可愛らしい二人組が声をかけてきてくれたので「MAB’Sはどこ?」と訊くと「ここですよ」と指をさした目の前がもうMAB’Sでした。「私らにもジュース飲ませて」というので行こう行こうといって店に入ったのですが、なんとその中のひとりがまさかのMAB’S出禁者で、私も含めて全員あえなく店から追い出されてしまいましたとさ。ふてくされた女の子が「もっと良い店あるから!」といって手を引いて連れて行ってくれたのはなんとデリバリーを主にする普通のピザ屋で店内にはビールもないソフトドリンクオンリーのお店でした。そこで彼女らはピッチャーに入ったオレンジジュース、私はコーヒーを飲みながらGoogleの翻訳機を介して通じるような通じないような会話で笑いあいました。海外での出会いの醍醐味的な時間ですかね。一人の女の子が割としつこく誘ってくれましたが部屋には友達もいるしお金もないしで料金を聞くこともなくお礼にちょっとだけチップを渡して別れました。
 というわけで肝心のMAB’Sの様子はイマイチわかりませんでしたが、短時間だけ入った感想で言えばガランとしていました。オリンピック期間中で当局の目が厳しいのか、あるいは私が行った時間がちょっと早かったのかもしれません。

 今回のリオデジャネイロ行きのレポートはざっとこんなところでしょうか。ぜひまた機会を作って戻りたいと思える良いところでした。