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ごはんを炊く鍋


 ちょっと生活感のあるネタになりますが、どうしても案内したいアイテムがございます。それはフィリピンから買ってきたこのごはんを炊く鍋でございます。
 アルミ製の鋳物でできたちょっと肉厚な感じの鍋で、フタの感じもいかにも蒸気がふんわり循環しそうな形に作られています。フタと本体のジョイントも少し深めで微妙に圧がかかるように工夫されている感じです。一応元彼女と私がカウントしている、現在は友人のアイザの部屋にお昼ごはんをよばれに行った際にこの鍋からごはんをよそっているのを見て、なんかカッコイイなと思って買いました。パッと見の感じからもし炊飯に使えなくても日本で売られている無水鍋みたいな感じで使えるんじゃないかと思ったんです。
 もちろん数百円で買えるお鍋ですから高級品である無水鍋の精度にはかないませんが、むき出しのアルミの無骨な感じがビンテージのアウトドアクッカーのようなおしゃれな雰囲気で、すごくカッコイイんですよね。

 アイザは米と水を1 : 1 で入れるのだと教えてくれましたが、いわゆる長粒種であるフィリピンのお米とずんぐりとした日本のお米ではちょっと水加減が違います。試行錯誤を繰り返して私が導き出した最適値は一合炊く場合、米 : 水が1 : 1.55という感じです。もちろん重量ではなく体積です。では二合の場合、単純に水を倍入れればよいのかというとそういうわけではなく、米 : 水が2 : 2.7ぐらいかなという感じです。
 独り身で来客もない私の家では一合以上ごはんを炊くことがほとんどありませんので、二合あるいは三合のお米を炊く話になると、一合炊きの場合ほど確信を持って数字を示せません。すみません。

 炊き方は、ひたすら弱火で炊き続けて蒸気があがりだしてだんだんとそのの噴き出しが激しくなり、噴出のピークを過ぎて蒸気の色が薄まり、その出がなくなるかなくならないかのここという頃合いを見極めて火を止めます。原則ここまでひたすら一本調子の弱火です。しかし季節によって外気温が冷たすぎる場合などはうまく蒸気が上がってこない場合もありますのでちょっと火加減を触る必要もあります。逆に夏の場合は炊く前に浸ける時間をとったりしています。

 火を止めたまま数分蒸らし、うまく炊けていればほんとに香りの高い美味しいごはんが炊きあがります。焦がしたり、あるいはべちゃべちゃになったりと失敗もちょいちょいありますが、うまく炊けた時のごはんの美味しさは電気釜の比ではありません。私はチタン釜とかいう結構高めの電気釜を使っていましたが、鍋で炊くごはんのあまりの美味しさに、電気釜で炊くごはんが味気ないものに思え、電気炊飯器は片付けてしまいました。今は専らこのフィリピンで買った鍋でごはんを炊いております。

 うまく炊くことができるのにコツを会得しなければならない、ふたを開けるまでうまく炊けているかどうかちょっとドキドキする感じがまたいいんですよね。時間的にも火をかけてシャワーを浴びて出てきたら程なく炊き上がるという具合でそう時間がかかるわけでもありません。
 値段は私の持ってる三合ぐらい炊けるもので240ペソ(600〜700円ぐらい)とかそんなんだったと思います。激安い感じのものでもないですが、間違いなく良いものですのでぜひ買って試してみてください!